ニックス検証:黄金配合と呼ばれたステマ ステイゴールド×メジロマックイーン牝馬

ニックスシリーズの番外ということで実はニックスではなかった配合を取り上げる。
それはステイゴールド×メジロマックイーンの黄金配合と呼ばれた配合

目次

そもそも黄金配合とは

ステイゴールド×メジロマックイーン牝馬のオリエンタルアートから生まれたドリームジャーニー。朝日杯を勝ち、しばらく停滞していたと思ったら、宝塚記念を勝った。更にその年の有馬記念まで制した。これが2009年のこと。
2011年 ドリームジャーニーの全弟オルフェーブルがクラシック三冠を制覇。ここまでなら母オリエンタルアートの偉大さと血統のハマり方が凄いで終わっていたと思う。他が派手すぎて地味に映ってしまうのだが同じステマ配合のフェイトフルウォーが京成杯・セントライト記念を制する
続く2012年 同じくステイゴールド×メジロマックイーン牝馬のゴールドシップが皐月賞・菊花賞の2冠を達成。騒然となる。ゴールドシップの世代まで7頭がJRAデビュー うち3頭がGⅠ馬 重賞勝ち馬は4頭というハイアベレージであったので騒然となるであろう。
こうしてステイゴールド×メジロマックイーン牝馬の配合が黄金配合と呼ばれるようになった。

その後の黄金配合

メジロマックイーン牝馬を探しだして、ステイゴールドを配合する生産者が続出。メジロマックイーンが種牡馬として成功しなかったため、繁殖牝馬の数が少なかった。そのため繁殖牝馬を引退していた馬まで繁殖に戻される大騒ぎ。最終的に49頭が血統登録した。うち獲得賞金1億円越えが5頭。5千万円越えが7頭となった。一般レベルでいえば十分にハイアベレージなのだが、ゴールドシップ世代までがハイアベレージすぎたため尻すぼみの印象が残された。獲得賞金1億円以上の馬の出現率は ステイゴールド全体では79/1342 約6% に対し10%を超えており配合が優秀であることは間違いない。
獲得賞金1億円以上の馬が出る確率はリーディング上位種牡馬で約3%である
例:アフリートで34/1100 サクラバクシンオーで47/1565

黄金配合の本質 ゴールドシップの場合

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配合としてはノーザンテースト≒The Minstrelのニアリークロス と Princely Giftのクロスでダイナサッシュを強調。Northern Dancer内のAlmahmoudのラインクロス、Pincely Gift - Nasrullahのラインクロスも発生させているが、どちらもがダイナサッシュにつながっている。Hail to Reasonの4×6はTurn-toがクロスにならなかったので、影響は少ないものとみた。
ノーザンテーストの祖母Lady Angelaはメジロマックイーン内リマンドの祖母にあたるAuroraとニアリークロスの関係にあり血の結合が強くなっている上にHyperion-Gainsboroughが各所にちりばめられているのをまとめ上げたのがこの配合の強み。ノーザンテースト内でLady Angelaは2×3と強烈なクロスで存在するのでLady Angelaを強調することで他のクロスと比較にならないパワーを発揮してもおかしくないである。ましてやLady AngelaはNearcticの母である。

オルフェーブル・ドリームジャーニーの場合

ノーザンテーストの3×4にすべてを集めた配合。前述のLady Angela ≒ Auroraに Hyperion-Gainsborough Almahmoud-Mahmoud Nearco-Farosが含まれるノーザンテーストをうまく生かしている。ノーザンテーストはサンデーサイレンスの以前にリーディングサイヤーとして長年君臨した馬であり、クロスがマイナスになるはずがないのである。

まとめ:結局黄金配合とはなんだったのか?

結局はノーザンテーストの優秀さを示した配合であった。ノーザンテースト内Lady AngelaにAuroraが絡むことによってスーパーLady Angelaが発生したという理解でいいのではないかと思う。血が濃すぎる世代ではうまく機能することはできなかったが、代を経て血が薄まってきたころに威力を存分に発揮したものではなかろうか。

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