新種牡馬 ビーチパトロール 産駒傾向予想

2022年に新種牡馬デビューするビーチパトロール産駒について傾向を予想する。母父ゴールドアリュールでダートの中距離を狙ってみると面白い種牡馬ではなかろうか。

目次

ビーチパトロールのプロフィール

父Lemon Drop Kid

父Lemon Drop Kidはアメリカで走った競争馬 種牡馬。系統としてはKingmambo系。
2歳から4歳まで走りアメリカ3冠レースの1つブリークネスステークスを制している。
種牡馬としてはLemon Forever(ケンタッキーオークス)とビーチパトロールが代表産駒。

母系の活躍馬

日本ではあまりなじみのない牝系ではあるが、いとこにアメリカンファクトが輸入され3勝を上げている。

ビーチパトロールの競争成績

2歳から5歳まで競争生活を送る
2歳時 2戦未勝利
3歳時 8戦3勝 セクレタリアトステークス(芝10F)でGⅠ制覇
4歳時 7戦2勝 アーリントンミリオン(芝10F)ジョーハースターフクラシックS(芝12F)
5歳時 2戦未勝利

競争馬ビーチパトロールの特徴

アメリカで競争生活を送ったものの、芝のレースだけを使われている。10Fのアーリントンミリオンの勝ち時計は2:02.39ということからもわかるように、アメリカの芝は時計のかかる芝である。8F以下での重賞勝ちがないのは懸念要素。

アーリントンミリオンでも先行しており、脚質的には先行、ややずぶい感じが見えている。
ややスピード不足、決め手不足が懸念される競争馬であったようだ。

ビーチパトロールの血統表

競争馬ビーチパトロールの血統からみた評価

Mr,Prospectorの3×4は最上位クロスであるが、その父Raise a Nativeがクロスにならなかった。祖母Native Dancerは母方には1本しかなく 分かりやすく強調しているかといわれると少し微妙。Nearcticのクロスは5代目からNearco Farosへのラインクロスが成立している。決め手に欠ける脚質はこのあたりが原因であろうと思われる。Nearcticは完全なスピード要素であるが、他の血はやや長距離偏重であり、ダートのスピードレースを使われなかったのも理解できる。
また、アメリカではKingmambo系はそれほど主流血脈として根付いていないことも影響し、日本に輸出されたものと思われる。
少々話はそれるが日本で成功しているKingmambo系種牡馬はキングカメハメハ系のみであると言ってもよい状況であり、Kingmambo系がスピードに劣ってきているのは間違いない。

種牡馬ビーチパトロールの配合ポイント

日本で種牡馬入りしたビーチパトロールの配合ポイントを探ってみたい。

前面でクロスしやすい血

Mr.Prospector Seattle Slew Nureyev

ビーチパトロールの肌馬の傾向

日高で種牡馬入りしており、ダート向きの血を持った肌馬との配合が増える。また母父にサンデーサイレンスの子供との配合が増えることが予想される。

ビーチパトロールへの配合ポイント

スピード不足を補うためにスピードの血を積極的に入れていった方がよい

ビーチパトロールへの面白い配合

Nureyevクロス 又はNureyev≒Sadler’s wellsを利用

Nureyevをクロスさせることによってその父Northern Dancer Nearcticとラインクロスがつくられる上、産駒血統表の比較的高い位置で存在感を発揮できるため、強調された血がわかりやすくなる。その上で母父側からHaloを経由してAlmahmoudがNorthern Dancerをスピードでアシストしてくる形になるので勝ち上がり率は上がってくると思われる。Nureyev クロスよりはSadler’s wellsとのニアリークロスの方がHail to Reasonを巻き込むことが出来るので望ましい形になる。父内ではSeattle Slew内のHail to ReasonとSir Gaylordを経由したTurn-toが能力参加してくること、母方にはHalo-Hail to Reasonが含まれている可能性は高いのでよりスピードアップしてくるであろう。

Nureyev Mr.Prospectorの同時クロスによるKingmamboの強調

Nureyev Mr.Prospectorの同時クロスによってKingmamboを強調するのも一つの手である。上述した通りこのNureyevはNearctic Almahmoudのスピードアシストは確定しているためスピード不足を補うこともできる。逆にNureyevがクロスしない場合にMr.Prospectorがクロスする場合はRaise a Nativeがクロスすればよいが、クロスできなかった場合は父同様強調している血がわかりづらくなってしまう。

母の父として面白い存在

母父ゴールドアリュール

Nureyevのクロスがある、Almahmoudがある、ダート向きのパワーがあるとダートの中距離でタフに稼いでくれるイメージがアリアリ。中でもヘイトアルーズはMr,ProspectorとSpecialも同時にクロスさせておりパワーを強調するだけでなくKingmamboをしっかり強調している。ヘイトアルーズは鬼っ子的存在になるかもしれないが母父まででも相性がいいのは間違いない。

母父クロフネ

Northern Dancer Nearcticをクロスさせ、RobertoによってMr.Prospectorを活性化させているところまでは母父までで確定。Northern DancerとRobertoがうまく繋がればなおよい。

ビーチパトロール産駒の特徴

やはりダートの中距離を主戦場にした産駒が増えてくると思われる。母父として面白い存在に挙げたゴールドアリュール クロフネなどダート実績のある種牡馬との配合も多いのも理由の一つ。ディープインパクトのような芝馬との配合でもそこそこの結果は出すのであろうがよほど母方でうまくハマらない限り強調材料は少ない。

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