新種牡馬 タリスマニック血統から産駒傾向予想 POG指名

2022産駒デビュー種牡馬 タリスマニックの血統産駒予想。競争成績は超一流というわけではなかったが、血統的にはかなり面白い存在。自身もディープインパクトと同じ牝系であるし、日本に向いた血がたくさん内包されている。

目次

タリスマニックのプロフィール

父Medaglia d’Oro

父Medaglia d’OloはSadler’s Wells系に属する。ダートの中距離GⅠを3勝した。主な勝ち鞍はトラヴァースS(ダ10F)ホイットニーH(ダ9F)ドンH(ダ9F) ブリーダーズカップクラシック ドバイワールドカップはいずれもPleasantly Perfectの2着に敗れている。
種牡馬としての代表産駒はRechal Alexandra Song Bird Goden SixtyなどのGⅠ勝ち馬がいる

タリスマニックの母系

タリスマニックの母系はなんといっても4代母の産駒にウインドインハーヘア(ディープインパクトの母)がいることが最大のセールスポイント。近い活躍馬にはロジクライが本馬の従妹になる。

タリスマニックの競争成績

通算成績 23戦8勝
2歳~5歳まで主にフランスで走る。4歳時にブリーダーズカップに遠征し見事優勝。初にして唯一のGⅠ勝利をあげる。
2歳時 3戦1勝
3歳時 6戦2勝
4歳時 8戦3勝 ブリーダーズカップターフ(芝2400)1着 香港ヴァーズ(芝2000)2着
5歳時 6戦2勝

競争馬タリスマニックの特徴

タリスマニックの特徴は一瞬の瞬発力である。
ヨーロッパで競争生活を送っていたにも関わらず、急遽デルマー競馬場で行われたブリーダーズカップターフに遠征した。タリスマニックは一瞬の差し脚に光るものを見せてはいたが、凱旋門賞のような大きく直線の長い競馬場では差し切ってかつ先頭のまま押し切れるような息の長い末脚を持っているわけではなかった。生涯で2度凱旋門賞に挑戦しているがいずれも大敗している。この時の遠征はタリスマニックに小回りコースに適性があるのではないかという点が大きな判断材料であったらしい。父Medaglia d’Oloがアメリカ産馬でブリーダーズカップクラシックの勝ち馬であるので小回り適性が受け継がれていることに賭けるのは十分同意できる。
デルマー競馬場の芝コースは1周1400m程度しかなく、直線も300mと短い。一瞬の脚で抜け出すことができれば押し切れる。
タリスマニックは持続できる末脚ではなく一瞬の脚が武器なのである。ブリーダーズカップでは好位最内から先に抜け出したビーチパトロールを一瞬でかわしている。

タリスマニックの血統表

タリスマニックの血統評価

Northern Dancerの4×4が最上位クロス。Northern Dancerの母Natalma 更にその父Native Dancerその母Almahomoudもクロスするラインクロスが成立しており、Northern Dancerの強調が明確化されている。スピードはHail to Reason Turn-toの親子クロスがNearcoを通じてNorthern Dancerをアシストしている。
スタミナはNorthern Dancer内のNative Dancerが強いスタミナ勢力になっているほかHoist the Flag Bustedなどを通じて補給している。
ブリーダーズカップクラシックでみせた一瞬の切れはNorthern Dancer強調が明確になっている点が主要因となっていると思われる。ただNatalma Native Dancerの影響が強い馬はどちらかというとスタミナ優位でスピードを持続する先行型になることが多いので欧州よりもアメリカで競争生活を送っていた方が競争成績は上がったのではないかと推測される。

種牡馬タリスマニックの成績

産駒デビュー前 産駒は2022年からデビュー

タリスマニック産駒の傾向

母父の傾向

ダーレーで種牡馬入りしたので母父に良血サンデーサイレンスの子、孫になることが多くなることが予想される。実際アグネスタキオン ステイゴールド ディープインパクトなどが母父として多く名を連ねている。特徴的なのはダーレーの種牡馬アドマイヤムーン、ディープスカイ、パイロなどが多い。

血統的な傾向

Haloのクロスが多くなることが予想されるため、スピードに困る産駒は少なくなると思われる。いわゆるアベレージ型に出て、一部のハマった産駒が重賞で活躍するタイプになると思われる。かなり一口向け、POG向けの種牡馬であると思われる。

芝/ダート

芝のGⅠホースとはいえ、血統構成上はMr.Prospector Damascus Sadler’s Wellsなどダート目に出てもいい血がかなり存在する。芝タイプ、ダートタイプどちらも出す種牡馬であろう

距離

スピードガンガンタイプはおそらく少ない。マイルから中距離型の産駒が多く出ると思われる。Sadler’s Wellsがうまく強調されるとクラシックディスタンスでも勝負できそうなタイプが出てくるであろう。

種牡馬タリスマニックの配合のポイント 産駒の狙い目 POG

タリスマニックの前面でクロスしやすい血

Sadler’s Wells Mr.Prospector Danzig Northern Dancer Halo

クロスしやすい血が多いこと、HaloとNorthern Dancerが同じ位置に存在することがポイント

タリスマニックの傾向を引き継ぎNorthern Dancerを強調するパターン

Northern Dancerのラインクロスを引き継ぐパターンにするためには、Haloと同じ位置産駒5代目にNorthern Dancerがあるため あえてサンデーサイレンスを避けた配合にするか、Sadler’s Wells DanzigのNorthern Dancerの子をクロスさせるのが有効となりそう。
Sadler’s Wells(≒Nureyev)のクロスについてはHail to Reasonを含むためHaloとの連動が高まり、面白い配合になりそうである。
スピードの強化という意味ではNearcticがあった方がいいので母父アドマイヤムーンはPOG的に面白そう。

シンプルにHaloを前面に出したスピード強調パターン

サンデーサイレンスの子が母父になった場合はHaloの5×4で最上位クロスになる可能性は高い。Haloの父Hail to Reason 祖父Turn-toはタリスマニック内に存在するので、Haloラインクロスが完成するのである。後はスピードを補給するためにTurn-toとRoyal Charger(≒Nasrullah)をドンドン盛り込んでいきたい。

POG注目血統馬

チャンドラプラバーの2020(母父アドマイヤムーン)

Sadler’s Wellsの4×4から父系ラインクロスが続く Nearcticを押さえてスピードを補給。Haloも5×5でHail to Reason を通じてSadler’s Wellsにつながっており反応もよさそう。近親にメジャーエンブレムがいる配合で競り価格500万円台は安い。

エフロセンス(母父アドマイヤムーン)

ダーレーの生産馬エフロレセンス 。こちらはクロスがDanzig4×5が最上位クロス。DanzigからNorthern Dancer Nearcticとクロスが続く、更にMr.Prospectorの多重クロスにHaloクロスでかなりスピードがあって面白そうな存在。このMr.Prospectorは祖父Native DancerでDanzigのラインクロスにつながっているので強調不明瞭とはなりえないことを添えておく。

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