2022新種牡馬 リアルスティール産駒傾向を血統から探る。ミエスク一族の超良血種牡馬

2022新種牡馬リアルスティールの産駒傾向を探る。ミエスク一族でKingmamboの近親という超良血ファミリー出身。種付け数も2022年デビュー組種牡馬の中では最多。期待に反して産駒は少々スピードが足らない傾向が出るかもしれない。

目次

リアルスティールのプロフィール

父ディープインパクト

父ディープインパクトは日本三冠馬にして説明不要の大種牡馬。サンデーサイレンス晩年の最高傑作。 コントレイル(3冠) ジェンティルドンナ(JC 牝馬三冠) キズナ(日本ダービー)などを送る。

母父Storm Cat

母父Storm Catはアメリカリーディングサイヤー 日本では父としては大ブレークはしなかったものの、母父としては大変優秀で日本での活躍馬だけでも多数。
ロードカナロア(父キングカメハメハ 安田記念他)
ダノンキングリー(父ディープインパクト 安田記念)
キズナ(父ディープインパクト 日本ダービー)
ファレノプシス(父ブライアンズタイム 桜花賞他)
メイショウボーラー(父タイキシャトル フェブラリーステークス)

母系

リアルスティールの母系は欧州最強マイラーの1頭Miesqueの一族。3代母MonevassiaはKingmamboの全兄弟。リアルスティールの全妹にラブズオンリーユー(ブリーダーズカップメアターフ 香港C QE2世S オークス)がいるとてつもない良血

リアルスティールの競争成績

通算成績 17戦4勝
2歳時 1戦1勝
3歳時 6戦1勝 共同通信杯 皐月賞2着 菊花賞2着
4歳時 5戦1勝 ドバイターフ 天皇賞秋2着
5歳時 3戦1勝 毎日王冠
6歳時 2戦0勝

競争馬リアルスティールの特徴-イメージよりも持続力型

全4勝の勝ち星がワンターンの1800m戦であること。
皐月賞2着 菊花賞2着があること
上がり最速を記録したレースは国内15戦中4戦であったこと
これらの事実が何を意味しているかというのはイメージ以上に持続力型であって、スタミナ優位の馬である。
芝のレースにしか出走経験がないのだが、案外ダートもこなせたのかもしれない。

リアルスティールの血統表

リアルスティール自身の血統分析

リアルスティールはディープインパクト×Storm Catニックス配合の馬である。Northern Dancer5×4・5からAlmahmoudが5代目からクロスしていくのが最強調部位。そこにSecretariat≒Sir Gayloadが絡んでスピードが強化されている配合である。母の母方もMr.Prospector(Native Dancerの孫)×Nureyev(Northern Dancerの子)で非常にシンプルにNorthern Dancerを強調できている。
気になるのはスピード勢力が少々弱く、Almahmoud以外で前面でクロスされているのはSecretariat≒Sir Gayloadくらいで母方にその他Turn-to系がないことである。
シンプルにNorthern Dancer Almahmoudが強調できているため反応がよいこと、Northeren Dancer SecretariatのStorm Catらしく長い直線でしぶとく脚を伸ばすことが最大の長所。
小回りの瞬発力勝負は向かない。スローの中山記念を2年連続で惨敗していることがそれを証明している。

リアルスティールの種牡馬成績

2022年から産駒デビュー

リアルスティール産駒の傾向

ディープインパクト×Storm Catのキズナ産駒がスピードを武器に活躍しているので、同様の傾向が出るとは限らない。母の母方はGraustark Sanctusのスタミナ優位の配合となっている。
従って、キズナほどスピードには恵まれないため勝ち馬率等アベレージ項目は低め種牡馬になるのではないかと思われる。
また速い上がりが使える産駒も限られた産駒になりそうである。

リアルスティール産駒配合のポイント

やはりスピード強化が大前提の配合とした方がよいであろう。最もお手軽なのはサンデーサイレンス Halo親子をクロスさせるのがよい。また、Bold RulerとHail to Reasonを同時にクロスできるSeattle Slew持ちは相性がよいはずである。キズナの成功産駒の配合パターンをたどるのもよい。

注目の母父① キングカメハメハ

注目度ではやはり母父キングカメハメハであろう。Monevassia=Kingmamboの3×3が出来る配合である。この同血クロスが現状プラスなのかどうなのか現時点では分からないのであるが、筆者の考えとしてはあまりお薦めしない。というのはKingmambo系日本適正が怪しいのではないかという仮説を持っているのである。日本導入種牡馬はキングカメハメハ、エルコンドルパサー以外は鳴かず飛ばずの現状であることがその仮説を後押ししている。またKingmamboの母Miesqueはマイルで好成績を残したが、Miesqueの母方はスタミナバリバリ系である。血統的にみても現代日本ではスピードが足りていないのである。

注目の母父② ロードカナロア

キングカメハメハの息子ロードカナロアですが、カナロアの母父はStorm Cat。リアルスティールの配合とかなり共通点がある。リアルスティールの母ラブズオンリーミーがMonevassia(Kingmamboと同血)×Storm Catなのでこの配合ではラブズオンリーミー≒ロードカナロアの2×3と読める。

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