母父として超優秀なキングヘイロー 最近大爆発中

母父キングヘイローが大爆発中である。母父キングヘイローの走る馬の特徴・傾向を血統から分析。なぜ最近になって大爆発しているのか

目次

母父キングヘイローの代表産駒 近年爆発具合をみる

賞金上位順に掲載(産まれ年) 21年12月現在
ディープボンド (17年)
キングスガード (11年)
ピクシーナイト (18年)
ジョーストリクトリ (14年)
ローレルベローチェ (11年)
タマブラックホール (09年)
ナルハヤ (14年)
アサマノイタズラ (18年)
メイショウムラクモ (18年)
ジョーマンデリン (16年)

上位10傑に16年生まれ以降の馬が5頭も入っているのである。現年齢でいくと5歳以下つまり現役競走馬の割合が高い。このランキングは積算型なので引退馬が当然有利なのであるが、この結果。いかに近年爆発しているかということがわかる。

さらに母父キングヘイローの重賞勝ち数 2021年大爆発である
2017年 2勝
2018年 0勝
2019年 0勝
2020年 1勝
2021年 9勝 (海外1勝含む)

キングヘイローの血統

爆発の原因にたどりつくにはキングヘイローを知らなければならない

キングヘイローはSir Gayload Turn-toのクロス と Almahmoudのクロスをもったスピード馬である。自身は高松宮記念(芝1200)を制している。強調している血はSir Gayloadであるのであるが、Almahmoudが同位置でクロスしており少しわかりづらいのが血統構成上の弱点。やや反応の鈍さが感じられた競争馬であった。
3歳時はクラシック候補でセイウンスカイ・スペシャルウィークと共に3強を形成した。
通算成績は27戦6勝であった。6勝のうち最長距離は1800mであり、クラシックを期待されるほどのスタミナは持ち合わせていなかったのは血統表からも読み取れる。前面に出ているクロス馬がとにかくスピード馬なのであった。

キングヘイローの種牡馬成績

キングヘイローは種牡馬入りし、長年にわたって活躍馬を送り続けた。

キングヘイローの代表産駒

ローレルゲレイロ(スプリンターズS)
カワカミプリンセス(オークス)
ダイアナヘイロー(阪神C)
クリールカイザー(AJCC)
キタサンミカヅキ(東京盃)

キングヘイローの種牡馬成績

最高順位は04年生まれ世代の14位であったが、日高の種牡馬としてはかなりの成績。
芝・ダートを問わず勝ち馬を送りだした。
平均勝ち距離は1600m以下で自身の現役成績同様マイルよりの活躍馬を多く送り出してきた。
先行力があるので、下級条件短距離で結果が出やすく成績は安定していた。
2019年他界

母父キングヘイロー活躍馬の傾向

2010年~2015年ごろ 母父としての産駒が増え始めたころ

当初はキングスガードのようにSir Gayload ≒ Secretariatを活かした配合があるくらいで、鉄板で成功する配合はそれほど現れなかったため、さほど注目される母父ではなかった。

2016年以降

2016年産 ジョーマンデリン(父ジョーカプチーノ)が登場 サンデーサイレンスの孫世代との配合
2017年産 ディープボンド(父キズナ)
2018年産 ピクシーナイト(父モーリス)
2019年産 ウォーターナビレラ(父シルバーステート)
サンデーサイレンスが産駒3世代前・4世代前に登場する産駒が大活躍をはじめたのである。

母父キングヘイロー活躍馬量産の訳

もっとも大きな原因はHaloのクロスを起点にし、Hail to Reason Turn-toがラインクロスになる下地が整ったのである。今の日本競馬で最も勝ち上がりやすいクロスはおそらくHaloである。そしてキングヘイローにはHaloがある上にTurn-to と Almahmoudがクロスしているため、Haloをクロスさせると自動的に最も強調している血になりやすいのである。

もう一つはディープインパクトの子世代が本格的に種牡馬として活躍しだしたことである。キングヘイローはLypahrd系×Haloであるのでディープインパクトの裏返し配合なのである。当ページではディープインパクトとダンシングブレーヴのニックスは指摘しているがディープインパクトとキングヘイローもニックスである。血の濃さの関係でディープインパクト×キングヘイロー牝馬には活躍馬が少なかったが、世代が1つ下がったことによって活躍馬が量産しはじめたのである。
その代表配合がディープボンドでありイクイノックスである。

さらにモーリスの種牡馬デビューが後を押す。モーリス×キングヘイロー牝馬はLyphardとHaloがクロスすることそしてキングヘイロー内のTurn-to血脈がONすることからキングヘイローが全開に近くなるのである。これもおそらくニックスであろう

ピクシーナイトと血統分析

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スプリンターズステークスを制したピクシーナイトの血統解説。キングヘイロー内LyphardとHaloをクロス。
キングヘイロー内はDrone Sir Ivorとクロスした血以外にもTurn-to血脈が入っており、モーリス内のRobertoががっちりサポート。キングヘイローが全開になった配合である。各所にちりばめたNorthern DancerもLypahrdの4×5以上の位置にくることもない。強調している血は明確にキングヘイローで、短距離適性もうなずける。ただ豊富にNorthern Dancerを持っていることから中距離でも活躍できる配合である。

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