種牡馬傾向分析:ポエティックフレア 社台が購入したガリレオ系マイラー
2022年から社台SSにて供用開始するポエティックフレアについて種牡馬傾向予想する。Frankelが当たっているガリレオ系マイラーを導入した訳であるが傾向予想してみたい.
目次
ポエティックフレアのプロフィール
父Dawn Approach
父Dawn Approachは英2000ギニー他 GⅠを3勝したGalileo産駒。
日本で走った産駒にファストアプローチ(3勝)がいる。ファストアプローチのイメージ通り日本では少し脚が遅いイメージ。JRAでは10頭がデビュー3頭が勝ち上がっている。
ポエティックフレアの母系
母系には3代母Saviourの兄にジャッジアンジェルーチがいる。ジャッジアンジェルーチは種牡馬として日本に輸入されたが平地重賞勝ち馬を出すことが出来なかった。障害で中山グランドジャンプ2連覇のゴーカイは出した。
ポエティックフレアの競争成績
英2000ギニーなどGⅠ3勝
勝ち鞍はマイルまで 英国ダービーは惨敗に終わった。
ポエティックフレアの種牡馬成績
まだデビュー前
初年度種付け料は600万円
ポエティックフレアの血統表
ポエティックフレア自身の血統解説
Northern Dancer5代目に4本並べた配合。母方のデインヒルとガリレオを組み合わせたガリデインが織り込まれている。ここまでは欧州でよくある配合で、Northern Dancerがその母Natalma 母父Native Dancerを伴ったラインクロスを発生させている。どちらかというと日本ではスピード不足になりがちな配合である。ところがこの馬にはNorthern Dancerのスピード源その父Nearcticもクロスしており、一般的なNorthern Dancer多重クロスにデインヒルが絡んだイメージよりはスピードよりの配合となっている。さらにデインヒルの母父His Majestyがクロスすることによってデインヒルを強調した配合であることが明確化された。
ポエティックフレアの産駒傾向予想
ポエティックフレアは産駒内でNorthern Dancerがクロスするとラインクロスが発生する構造になっており、配合としては優秀な産駒を送りだせるはずであるのであるが、日本の馬場においてNorthern Dancerの母Natalmaが影響を強く発揮すると何故だか好成績を残せていない。Natalmaのクロスを持つデインヒル系の種牡馬が軒並み苦戦しているのが証明になっている。NatalmaはNative Dancerの娘で日本向きのきれのあるスピードではなくアメリカのスピードがありながらも消耗戦持久力勝負の血であって、日本向きではないのが理由とみていいかもしれない。一方Northern Dancerの父であるスピード馬Nearcticのクロスも発生してくる。この血はヒシアマゾンなどで日本実績十分の血なので十分なスピードが得られるのであるが、父 Dawn Approach 産駒の時点でNearcticのクロスは存在しているにもかかわらず Dawn Approach 産駒からはスピードがうまく伝わっっているようには見えない。
それゆえにポアティックフレア自身がマイル以下の距離適性をもちつつも、スピード不足の産駒を連発する可能性は非常に高いのである。その原因としてはSadler’s Wells His Majestyなど豊富なスタミナの血が影響を強く出してしまうからである。
おそらくスピード不足の産駒が多く出るのではないかと予想される。
ポエティックフレアの配合成功パターン予測
スピードを母からうまく補給しつつスタミナの血を刺激せずに配合したい。成功パターンを以下にあげていきたい。
Danzigのクロス
単純にNorthern DancerをクロスさせるとNatalmaのクロスも発生するためスピード不足になりかねない。Northern Dancerの産駒でスピード馬Danzigをクロスさせてやりたい。
母方にHalo サンデーサイレンスのクロスを持つ馬をむかえる。
Natalmaは飛ばしてAlmahmoudのスピードに頼る方法。母方にサンデーサイレンスの血を迎えただけでは他馬に対して有利なスピードを持っているとはいいかねるところがあるので、クロス持ちの馬を迎える方がよい。そういった馬は父方にサンデーサイレンスを持たない馬を探してくるのでWin-Winの関係となるであろうが、一流馬連発とはいかなさそうな気がする。
筆者の感想
この血統で種付け料600万円は高いので、繁殖牝馬が集まるのかどうか。馬場が合う気もしないのだが・・・