種牡馬血統傾向:ミッキーアイル メイケイエールの父は荒ぶる気性を伝えるのか?

産駒メイケイエールが話題のミッキーアイル。種牡馬としてどうなのか、血統傾向を探る

目次

ミッキーアイルの競争成績

通算成績20戦8勝
2歳時 3戦2勝
3歳時 7戦4勝 NHKマイルC スワンS シンザン記念 アーリントンC
4歳時 5戦0勝
5歳時 5戦2勝 マイルCS 阪急杯

色々なことがあったがミッキーアイルの特徴がもっとも出たベストパフォーマンスレースはこれ。
5歳時のマイルチャンピオンシップ
LAP 12.3 – 10.9 – 11.2 – 11.7 – 11.4 – 11.7 – 11.6 – 12.3
この超絶厳しいラップを逃げ切りとは恐れ入った

競争馬ミッキーアイルの特徴

脚質

脚質は基本的に逃げを選択していた。 1200mのGⅠレースでは逃げられなかったが、大崩れはしていない。気性的に逃げなければいけないというよりも、スピードと持続力で押し切るタイプであったといえよう。
マイルチャンピオンシップのような超絶ハイラップを逃げ切れる心肺能力の高さが売りになる。

得意距離

1200~1600mのレースを使われてきた。特に1800m以上がダメということはなさそうであるがスピードと持続力に勝っていたため短距離を使われてきた。

成長タイプ

普通かやや遅めであるといっていいだろう。高い能力を早い時期から発揮できていたが、気性の成長に伴って我慢強さが増してきた。

ミッキーアイルの血統

父ディープインパクト

父ディープインパクトは本邦リーディングサイヤー。クラシック三冠馬 コントレイル 牝馬三冠 JC勝ち ジェンティルドンナなど活躍馬多数

母系

母系は5代母My Bupersを起点に日本で広がりをみせている血統。一族にはハーツクライなど 曾祖母ステラマドリッドの産駒にダイヤモンドビコー。母スターアイルは2勝馬 ダート1000mで2勝。

ミッキーアイルの血統解説

母方Northern Dancerが3本あるのが最も特徴的な血統。加えてデインヒルが存在する。デインヒルはNorthern Dancerと同じ母系出身でNorthern Dancerの母Natalmaを持つ。Natalmaの母がおなじみAlmahmoudである。つまりミッキーアイルはNorthern Dancerの母系ラインクロスを持つということになる。Northern Dancerの父Nearcticはクロスになれなかったが祖父Nearcoは当然クロスになっており、強烈にNorthern Dancerを強調した配合であるといえる。ここがミッキーアイルの持続力の元であり、他のディープインパクト産駒とは一味違う特徴を備えている所以である。
血統からはもっと長い距離(2000mは楽に持つ)を走ることもできると思われるが1600までしか使われなかったのは残念。個人的には天皇賞秋はピタリとはまると思っていた。

種牡馬ミッキーアイルの血統分析

種牡馬としてのミッキーアイルの血統表を見ると3つの有力候補が目に付く

Haloのクロスを活かして 母方Turn-to系強化

デュアリストがこのパターン

Raise a Nativeを活かして母方Mr.Prospectorの血を活かす

Northern Dancerの継続強化

これが最も活躍馬を出す狙いであろう。すでにNorthern Dancer内の母方Natalma Almahmoudがクロスになっているため更にNorthern Dancerを補給してもプラスに作用すると思われる。Northern Dancerとの位置の問題が発生するためDanzig Be my Guestは悪くはないがお勧めではない。(母方のDanzigの位置が前にあればいい)位置を考えるとデインヒルかNureyev≒Sadler’s Wellsがお勧めとなる。
Northern Dancer系でも特別な血となるのがLyphard、これはディープインパクトを活かす血、そしてクロフネである。クロフネはNorthern Dancerを経由しないNearcticの血を持つために、Northern Dancerが全開となる。それがメイケイエールである。メイケイエールは代表産駒で詳しく説明する

ここまでのミッキーアイル産駒の傾向

メイケイエールを除くとやや小粒な印象がある。サンデーサイレンスの血がクロスすることが多く、強調したい血が不明瞭になりがちである。
距離は短距離に集中しており、ややいきたがりの気性は受け継がれているようだ

仕上がりは往々にした早い

ミッキーアイルの種牡馬実績(世代ごと順位)

初年度産駒 18位
2年目産駒 12位

代表産駒

なんといってもメイケイエールである

前述のクロフネを持ち デインヒルのクロスも持つ。この場合はサンデーサイレンスの3×4はHail to ReasonがクロスになっているのでHail to ReasonとNorthern Dancerをつなぐ血として有効である。Northern Dancerを全開にしてなおかつHail to Reasonとも連動しているのである。よほど血統がよくなければチューリップ賞のようなレースは出来ない。ジョッキーとしては最悪のレースなのであろうが、結果勝っているのである。

スタート直後から掛かりっぱなし 残り1200から完全に暴走。それでも同着ながら押し切れるのであるから能力の高さは疑いなし。ミッキーアイルの特徴がよく伝わったことが証明できるレースである。

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