京成杯2022回顧 オニャンコポンは忘れたころにGⅢで激走するタイプ
京成杯はオニャンコポンがあざやかな末脚で制したように見えるが、GⅠ上位争いには現時点ではまだまだという感じだ。また、オニャンコポンの血統評価はどんなものか
目次
京成杯2022レース動画
京成杯2022レース回顧
レースラップ
12.5 – 10.6 – 12.6 – 12.2 – 13.0 – 12.5 – 12.4 – 12.0 – 11.4 – 12.1
前半60.9秒 後半60.4秒 上がり3F35.5秒
レース展開
前半2F目までは直線、コーナーに入ってペースが落ちるのは中山2000mらしい。向正面で13秒台が入ることによって息が入る流れに。3コーナーまでスローで3コーナーからペースアップする流れ。勝ち馬の上がりは34.7秒で差し切る形となった。逃げ先行馬は総崩れのレースとなったのは、3歳春の2000mレースとしては厳しいぺ―スであったというのが理由であろう。
勝ち馬オニャンコポンのレース
好スタートからすぐにひかえて、道中は6番手の外を進む。3コーナーでペースが上がったところもついていかず他馬から遅れて仕掛けた。最後は他馬が坂上で止まった中、唯一1頭だけ最後までしっかり伸びて結果完勝となった。これはホープフルステークスが非常に厳しいレースであったこと、3コーナーでアクセルを踏まなかったのが大きいとみている。もちろん勝っているので菅原騎手の好騎乗なのであるが、1番人気アライバルをみていたらちょうどいい仕掛けになっていたように見える
2着馬ロジハービンのレース
道中は掛かり気味に後方を追走、抑えきれずに3コーナーからまくっていって一反先頭にたつも最後はさすがにバテテ惜しい2着。レースでもう少し制御がきくようになるともっと活躍ができそう
1番人気4着 アライバルのレース
道中は内内で我慢させて、4コーナーで進路が開いたら外に持ち出そうという教育的要素の強い騎乗をルメールがおこなったようにみえる。4コーナーでごちゃついて前が詰まる、横とぶつかると不利をうけた。その後外に持ち出してのびるも1着オニャンコポンがいった後で伸びている。ちょっともったいなかったレース。次はスムーズであれば当然巻き返しの可能性高い。
オニャンコポン血統評価
Mr.Prospectorの4×4・5 Krisの5×5 とNativeDancer系で前面に出た血を統一した日本では珍しい配合。当然父エイシンフラッシュの中でも珍しい配合である。その珍しい配合が現在のところの唯一の産駒重賞勝ちとなったので、エイシンフラッシュが難しい種牡馬であることを証明してしまった形になってしまった。
NativeDancerで統一した血統は日本ではの実績があまりない。その理由としてNative Dancerが軽快な瞬発力を伝える馬ではないためである。スピードは3本あるMr.Prospectorと母父ヴィクトワールピサ内のHaloクロスから補給していると思われるが、Haloの位置がだいぶ下がっており上位相手に瞬発力不足となる懸念が大きい。Mr.Prospectorのやや一本調子の傾向が強くでる可能性が高い。
一方スタミナはNureyev ≒ Sadler’s Wells Native Dancerに父系からドイツ血統と豊富に持ち合わせており、消耗戦で浮上してくる可能性はある。
ホープフルステークスとの比較
ホープフルステークスのLAPはこちら
12.6 – 11.3 – 12.0 – 12.2 – 12.0 – 12.0 – 12.2 – 12.2 – 11.7 – 12.4
京成杯のLAPはこちら
12.5 – 10.6 – 12.6 – 12.2 – 13.0 – 12.5 – 12.4 – 12.0 – 11.4 – 12.1
ホープフルステークスが道中息が入らずいかに厳しいレースであったか、おわかりいただけると思う。
京成杯を勝ったオニャンコポンは11着 3番手で進めて最後バテバテになってしまった。ホープフルステークスの自身のタイム2:01.7を京成杯では0.4秒詰めているのであるが、それでもホープフルステークスの8着相当のタイムしか出せていない。まだ世代上位とは差がありそう。
ホープフルステークスの記事はこちら