21年新種牡馬 ディーマジェスティ シゲルファンノユメは参考となる配合モデル
21年新種牡馬 ディーマジェスティ 7月に入り産駒初勝利 すぐに2勝目をあげてランクも21位にあがってきた。実は勝ち上がりやすい血統構造であるディーマジェスティの配合と産駒の傾向をみていきたい。
目次
ディーマジェスティ自身の血統
父ディープインパクト
父ディープインパクトは日本三冠馬にして説明不要の大種牡馬。サンデーサイレンス晩年の最高傑作。 コントレイル(3冠) ジェンティルドンナ(JC 牝馬三冠)などを送る。
母系について
母系は超スタミナ優位の良血牝系。3代母Doff the Derbyの産駒にジェネラス(英ダービー他)Imagine(英オークス)オースミタイクーン(マイラーズカップ)。2代母シンコウエルメスの産駒にエルノヴァ(ステイヤーズS 2着の牝馬)。この牝系にブライアンズタイムをつけたのが母エルメスティアラ。血統表上はものすごいスタミナ優位の牝馬。母エルメスティアラの産駒にNZトロフィー2着のセイクレッドレーヴ(父アドマイヤムーン)が出ている。
ディーマジェスティの競争成績
通算11戦4勝
2歳時 3戦1勝
3歳時 6戦3勝 皐月賞 セントライト記念 共同通信杯
4歳時 2戦0勝
ディーマジェスティの成長タイプ
やや勝ち上がりに時間は要したものの新馬・未勝利と上がり最速を記録、3歳春は共同通信杯 皐月賞と連勝しており、わりと早めの開花といってよいだろう。4歳になってさっぱりだったことからも、やや早熟タイプであと思われる
ディーマジェスティの脚質
差しタイプ。うまく競馬できた時は差し脚の良さをいかしており、3歳前半までは上がり時計で1・2位を連発していた。ただしスローペースの差し馬ではない。レースの上がりが35秒台になるような少々上がりがかかるレースの方が得意。
ディーマジェスティの血統評価
Halo と Sadler’s Wells という2つの Hail to Reason × Northern Dancer - Almahmoud の配合馬を父方・母方それぞれに持つことが競争馬としても種牡馬としても最大の特徴。Turn-to × Almahmoud という視点を持つとディープインパクトの母父 Alzaoもその特徴を持つことになる。更にディーマジェスティの母父ブライアンズタイムはHail to Reasonの孫であるので、Turn-to血脈の流れの良さがある。母系のスタミナ豊富さを引き継いだことはダービー3着である程度実証済。
ディーマジェスティへの配合狙い目・産駒の傾向
父の特徴をそのまま引き継いでいく配合を行うことがよさそう。つまりTurn-to×Almahmoudをそのままクロスさせるか、Turn-to血脈をドンドン塗り重ねていくかがよさそう。CarleonのようなHail to Reason持ちNorthern Dancerを狙うのもあり。きれる血が少ないのでジリジリ伸びる馬が多くなりそう。距離が伸びて楽しみが大きくなるタイプも多くなりそう
ディーマジェスティ産駒の成功例
Sadler’s Wellsクロスのシゲルファンノユメ
新馬2着 未勝利優勝と結果を出してきたシゲルファンノユメ Sadler’s Wellsをクロスしてきた。Northern Dancer Hail to Reason Nasrullahを持つこの血をクロスさせることで全体の血を集合させた形。血が重すぎるおそれがあるが、芝1200で結果を出しているのでスピード対応も出来そうでひと安心。当然距離が伸びてからの方が楽しみ。
Haloクロスのワンエルメス
血統表は割愛するが、Haloのクロスを持つワンエルメスも勝ち上がり。初戦芝でひといきであったが、ダートに変えて勝利をつかんだ。
ディーマジェスティのまとめ
ディーマジェスティは何につけても走るというタイプの種牡馬ではなさそうだが、ポイントをつかんだ配合をすればきっちり走ってくるタイプといえよう。スタミナは十分そうなので、勝ち上がれば上のクラスでも楽しめそうな産駒が多く出そうである。